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「スコップ・クリエーティブ・コース」を
導入してみて東京 麹町学園女子中学校【インタビュー】

インタビュー|スコップ・クリエーティブ・コース|学習塾や学校向けの教材出版会社「育伸社」

「スコップ・クリエーティブ・コース」とは、表面的なトレンドや、バズワードとしての「探究」や「創造」ではなく、予測不可能な時代を生きていくために不可欠なスキルを学ぶプログラムです。領域横断型で、いろいろな教科での導入が可能で、各地の私立小学校にも導入いただいています。今回は東京 麹町学園女子中学校の先生方にインタビュー。導入の経緯、実際の授業をしてみての感想などを伺いました。

プロフィール

プロフィール|インタビュー|スコップ・クリエーティブ・コース|学習塾や学校向けの教材出版会社「育伸社」
鮏川 友宏 先生
(麹町学園女子中学校 教諭)
教員歴33年。大学では理学部で物理を学び、数学の教師に。
現在本学の教務部長を務める。
学生時代の先生との出会いが教員になったきっかけ。
生徒の成長が一番の楽しみで、成長に関わることが教員として大事なことだと考えている。
プロフィール|インタビュー|スコップ・クリエーティブ・コース|学習塾や学校向けの教材出版会社「育伸社」
大上 剛 先生
(麹町学園女子中学校 教諭)
教員歴は18年。1年生の学年主任。専門は数学。
いろいろなことを教えてくれる先生に憧れたのが教員になるきっかけ。
大切にしているのは「言葉を贈ること」。
言葉によって、子どもたちの気持ちを動かし、言葉を贈ることで通じ合うようになるというのがその理由。
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長谷川 優太 先生
(麹町学園女子中学校 教諭)
教員歴6年。1年生の担任で専門は社会。
東日本大震災をきっかけに日本の経済について考えるようになり、大学、大学院では経済学を学ぶ。
日本や社会をより良く変えていくためには、そんな思いをもつ人を育てることが大事だと思い教員に。
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〈聞き手〉 山本 敦之
(育伸社 学校関東営業所)
育伸社で営業一筋20年。
茨城営業所(9年)→仙台営業所(4年)→茨城営業所(2年)→学校関東営業所(5年)→現在に至る。
全国の私立学校を訪問する営業の傍ら、「自立」をテーマにした生徒向け進路講話などを行っている。

麹町学園女子中学校について

「聡明・端正」を校訓とし、豊かな人生を自らデザインできる自立した女性の育成を教育目標とする。一箇の独立した人格をもった社会人・職業人・家庭人として自分自身の適切な判断に基づき行動し、節度ある良好な対人関係を築ける女性を育てる。東京都千代田区にある中高一貫の女子校。1905年創立。

【麹町学園女子中学校】
東京都千代田区麹町3-8
https://www.kojimachi.ed.jp/

中学生の「創造力・創造力」を育み、
探究学習の第一歩として活用!
子どもたちにたくさんの経験を与える
プログラムとしてSCCを実施。

山本 敦之
(以下 山本)
麹町学園女子中学校では1年生の授業にスコップ・クリエーティブ・コース(以下 SCC)を導入いただきました。最初の印象はいかがでしたか?
大上 剛 先生
(以下 大上)
はじめは得体のしれないものだな、と思いましたが、映像を見ながら授業を進めるというかたちは経験があったので、まずはやってみようという感じでした。大きな期待というよりは、子どもたちにはいろいろなものをやらせてあげたいという思いでしたね。
長谷川 優太 先生
(以下 長谷川)
クリエーティブという言葉がありましたので、想像力や創造性を掻き立てる探究学習になるのではという期待が私にはありました。
インタビュー|スコップ・クリエーティブ・コース|学習塾や学校向けの教材出版会社「育伸社」
山本
採用いただいた授業のテーマは「発想の宇宙へ旅立とう!」でした。授業を進める上で、なにか工夫した点などはありましたか?
大上
動画通りに進めずに、半分くらいはアレンジさせてもらいました。授業の中では初回の授業で視点を変えるために、その視点の起点となる「お面」作らせたのですが、そのお面の視点をかえると見え方がどのように変化するかを想像し考えさせてみる内容を担当しました。同じお面で見ていくのは飽きてしまうだろうと思い、班をつくってその中でお面を交換し、1回目は自分のお面で、2回目は他人がつくったお面で見てみる、というふうにしてみました。
山本
他人の頭の中に触れるチャンスってあんまりなくて、身近な友達の頭の中に触れながら、それに対して自分がどう思うかを繰り返していくのはすごく大事なことですね。
長谷川
私のクラスでは、時間の配分を柔軟に変えたり、グループの編成を変えたりして進めました。
インタビュー|スコップ・クリエーティブ・コース|学習塾や学校向けの教材出版会社「育伸社」
山本
授業の準備についてはいかがでしたか?小学校の先生方は、一様に「準備が楽だった」と答えていました。
長谷川
事前の準備も普段の授業づくりと違いました。全員がおおよそ目指すところは同じであっても、その中の過程が変わってくるという点で、特にそれを感じました。
大上
授業の時間として与えられた50分をどう使うのかを考えて、計画を立てるのは若干難しかったなという印象はあります。SCCの場合、全4回のパッケージでも、1回完結型の性格が強いので1回1回の授業を完結させるための方法を考えながら進めたというのはあります。そこは、普段私が担当している授業とは違いました。数学の場合だと、to be continuedみたいな感じで次の授業に繋がるようにしたりしますので。
山本
これまでインタビューをしてきた小学校の先生方とは少し違う反応をいただいたように思います。小学生と中学生の発達の違いや生徒たちが中学受験を経て入学してきた、というのもあるかもしれませんね。SCCの答えがあってないような、何に向かっていくのかよく分からない授業に、先生方も少し悩まれたのかもしれません。
鮏川 友宏 先生
(以下 鮏川)
答えが多様なものに我々(中学校の)教員サイドも慣れていないのかなと思いました。小学校のように自由な発想ではなく、中学校になると教科の内容によっては答えがある程度あり、そこに向かっていくというのが授業に求められますので、少し苦労した部分はあったかなと思います。

指導者が考えている以上に
クリエーティブな発想が!
視点を変える、発想を変える学びが実現!

山本
実際に授業をしてみて、生徒たちの反応はいかがでしたか?
大上
授業をしてみると、こちらが思っていた以上に多種多様な答を出した子どもたちが多く出てきて、良かったなと思います。勝手にいろいろなものをつくっていく様子が、あちらこちらで見られて面白かったです。ただ、やりすぎると暴走してしまうので、授業内でバランスよく組み立てるところは気をつけていました。
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長谷川
生徒によってはお面を作ることに集中してしまうケースもあり、本来の目的(視点を変えてものを見る)からズレてしまうことがあったので、そこは修正しながら進めました。授業の中では、この生徒がこんな見方をするんだなという発見もありました。普段の学力やペーパーテストの点数で目立つ生徒と、こういった授業の中で能力を発揮する生徒って必ずしも一致しないということも分かりましたね。生徒たちからも「こんな見方ができるんだ」といった声も上がり、発想力や視点を変える力が刺激されたのかなと思います。
インタビュー|スコップ・クリエーティブ・コース|学習塾や学校向けの教材出版会社「育伸社」

先生の授業準備が少なく、
生徒の新たな側面を引き出せるのがSCC。
中学生の探究の入り口としても
最適な学び!

山本
先生方から、今SCCを検討している他の学校の先生方に一言いただけますか?
大上
中学生の、まだ凝り固まっていない頭の中をほぐして、いろいろな考えを出させてあげると得られるものもたくさんあるのではないかと思いますので、気軽な感じで取り組んでもらえたらなと思います。
長谷川
普段の授業とは別の体育祭とか学園祭などの学校行事で、生徒の成長が見られることは多いです。しかし、それは、生徒たちがかなりの準備をしたり、教員側からアプローチをしたりした上でやっと見られる大きな成長だと思います。今回、SCCのプログラムを通して、我々教員があまり準備をすることなく、我々が見てこなかった生徒たちの力を引き出せた気がします。生徒たちの新しい側面を見るには非常にいいプログラムではないでしょうか。
インタビュー|スコップ・クリエーティブ・コース|学習塾や学校向けの教材出版会社「育伸社」
鮏川
我々自身が探究の授業を受けてきていません。どのように授業をすればいいのか、その答えが無いなかで、気軽に取り組めるプログラムです。「探究とはこうあるべき」と堅苦しい授業をするのではなく、SCCのような授業に進めていくうちに「探究」が見えてくるのだと思います。長谷川も言いましたが、SCCの授業を実施するだけでも、生徒のいろんな面が見えてくるのではないでしょうか。実際にこれまで生徒個人の見えてこなかった部分や生徒同士の人間関係も見えてきました。やっぱり、やってみることが大事だと思います。
インタビュー|スコップ・クリエーティブ・コース|学習塾や学校向けの教材出版会社「育伸社」
山本
先生方、ありがとうございました。